昔、有川浩さんの「植物図鑑」という作品を読んで印象に残っている植物があります。
その名はヘクソカズラ。
漢字で書くと「屁糞葛」。葉や茎を傷つけると強烈な悪臭を放つことからこの名前がついたそう。道端や河川敷でよく見かけるつる性植物で、夏には白くて可愛らしい花を咲かせます。

この植物、実は中国では古くから餅の材料として使われていることを知りました。あの強烈な臭いの植物が餅になる?信じられない話ですが、やってみるしかない!
ヘクソカズラってどんな植物?
アカネ科のつる性多年草で、日本全国の道端・河川敷・フェンスなどに自生しています。別名はヤイトバナ(花の中心が灸の痕に似ているため)。
花は7〜9月に白くてラッパ状の小さな花を咲かせ、その後に丸くて光沢のある実をつけます。実は秋に黄褐色に熟し、しもやけなどの治療に民間薬として利用されていました。


餅に使うのは葉っぱの部分なので少し多めに採って帰りました。
強烈な臭いに後先不安になりながら餅作り
こちらが今回使用した材料です。

材料
- ヘクソカズラの葉 50g
- 白玉粉 200g
- 上新粉100g
- 黒糖 50g
- 水 200ml
- あんこまたはピーナッツ餡 適量 ←今回は用意したのに使うの忘れました(・ω・`)
作り方
①選別と洗浄
採ってきたヘクソカズラの葉っぱだけを選別し、よく洗う。

②葉を潰してエキスを抽出する
ミキサーがあれば水と一緒にガーッと回すだけです。我が家にはミキサーがないのでブンブンチョッパーとすり鉢で頑張りました。


ここで事件が起きました。
とんでもなく臭い。
「屁糞葛」の名は伊達ではありませんでした。部屋中に広がる強烈な臭いに思わず顔を背けながら、ひたすら潰し続けます。これを本当に食べることになるのだろうか…と少し後悔し始めたころ、次の工程へ。

③ペーストと共にエキスを黒糖と一緒に煮込む

潰した葉のペーストとエキスを鍋に入れ、黒糖を加えて火にかけます。

黒糖が溶けるまで絶えずかき混ぜます。
すると——
臭いが消えました!
加熱するにつれて、あの強烈な臭いがみるみるうちに消えていき、かわりに甘くていい香りが漂ってきました。ヘクソカズラの臭い成分は揮発性が高く、加熱することで蒸発するらしい。まさに化学の力!!
④白玉粉と上新粉と合わせて蒸す
黒糖が溶けたヘクソカズラペーストを合わせた粉に入れます。

捏ねていきます。

耳たぶくらいの硬さにするらしいです。

⑤丸く成形して蒸し器で蒸す

今回はこの大きさで15個できました。
⑥蒸し器で15〜20分蒸して完成!

蒸し上がったものがこちら。

真っ黒!!
さっきまで粘土色だったのに…!
見た目のインパクトが強烈ですが、あの臭さはどこへやら。甘い香りが漂っています。
真っ黒いヘクソカズラ餅、食べてみた

懸念していたニオイ問題はクリア!
果たしてお味は…

素朴な甘みで美味しい!
黒糖由来の甘さに、ヘクソカズラ独自のなんとも言えない風味が加わって後を引きます。あの「屁糞」の臭いは完全に消え去っており、むしろ甘くていい香りが口の中に広がります。
カロリーが気になったので3つで止めましたが、正直もっと食べたかったです(´;ω;`)
あの潰すときの臭さを乗り越えた人間だけが辿り着ける美味しさだと思います!
まとめ
ヘクソカズラの餅、想像の100倍美味しかったです!
名前で大損をしている植物の代表格ですが、加熱することで臭い成分が揮発して甘い香りに変わるという、なんともロマンのある食べ物でした。来年も採って餅を作りたいと思います!
ではまた(^^)/~~~
ヘクソカズラ餅のポイントまとめ
- 葉を潰す工程は強烈に臭いので換気必須
- 加熱すると臭い成分が揮発して甘い香りに変わる
- 黒糖との相性が抜群
- 真っ黒な見た目とは裏腹に素朴で上品な甘さ
- 毎年採って餅を作りたくなる美味しさ
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