9月も下旬となり、朝夕の温度が下がってきて過ごしやすくなってきましたね。道端では黄色い花を咲かせている草が目立ち始めます。
こちらはコセンダングサというキク科の植物です。
北アメリカ原産の一年草で高さは50〜150cmほどになり、9〜10月頃に黄色い花を咲かせます。冬にはウニのようなチクチクとした棘のある種子をつけ、ひっつき虫と呼ばれています。これが服につついて嫌な思いをした人もいるのではないでしょうか…。(私は制服のスカートによくつけていました^^;)
現在私の住む街ではコセンダングサやその仲間で同属のアメリカセンダングサなどが非常に繁茂していて、冬には一面にひっつき虫が広がり猛威を振るうのではないかと恐れております…^^;
このコセンダングサ、田んぼの畦畔や休耕地などの湿った場所に生えているのを特によく見かけます。水田雑草としては中干し(土用干し)以降〜稲刈りの頃に大きくなり、茎も硬くなるため収穫作業に支障をきたすこともあるようです。
(余談ですが、これらの植物は水が完全に被ると発芽できなかったり枯死するため、田んぼの水管理がしっかりとできれば農作業に支障をきたすことは少ないのではないでしょうか?コセンダングサなどが増えたのは、農業人口の減少から休耕田が増えたことが原因になっているのでは?と私は考えています。)
一方、沖縄の宮古島では同じ属のタチアワユキセンダングサが蔓延っていますが、こちらは食用にされたりお茶や化粧品として利用されているようです。
それならコセンダングサやアメリカセンダングサも食べてしまおう!ということで、早速採りに行って調理してみました。
硬そうな見た目だけど触ると意外と柔らかい?
9月の下旬ということもあり花が咲いているものが多かったですが、あまり日当たりが良くない場所に花の咲いていないコセンダングサの群落を見つけたのでここから少し採集させてもらいました。
見た目はゴワゴワとして硬そうですが、触ってみると柔らかく先端の方は手でポキっと簡単に折れてしまいます。
柔らかい先端だけ採ってきました。こちらを調理していきます!
香りがあるのでジェノベーゼ風に?
コセンダングサはキク科ということもあり、強くはないですが春菊のような爽やかな香りがします。春菊はジェノベーゼなどに利用されるのでコセンダングサもジェノベーゼにして食べてみることにしました。
※通常、ジェノベーゼは生のバジルで作りますが、コセンダングサはアクが強そうなので念のため一度茹でてから使用します。
茹で汁からアクの強さがうかがえます。
それでは調理開始!
すり鉢でカシューナッツとニンニクをすり潰し、そこにコセンダングサを入れですり合わせます。
茎の繊維がなかなかすれず、苦戦しました…。かなりの時間奮闘してなんとか摺ることができたので、そこに塩とパルメザンチーズ、オリーブオイルを加えよく混ぜます。
これでジェノベーゼソースの出来上がりです!
コセンダングサ、お味はいかに…?
出来上がったソースに茹でたパスタを和えて…完成しました!
まずは香りから。予想よりかなり弱かったです…。採ったときに感じた爽やかな香りは茹でたときにほとんど消えてしまったようです。
そしてお味。こちらも青っぽい風味だけになってしまい、そこにニンニクとパルメザンチーズの香りが加わったためコセンダングサを感じることができず(涙)
そして残ったのは強靭な繊維のみ!パスタを飲み込んだ後でも口の中に噛みきれないコセンダングサの茎の繊維らしきものが残ってしまい残念な結果になってしまいました。
今回ジェノベーゼ風に調理してみましたが、完全に調理法を間違えてしまったようです。きっと天ぷらのように高温でサクッと揚げる系だと繊維も気にならず、香りも残すことができたのかな?と思いました。またリベンジしてみます(^^)
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