梅雨前〜8月頃にかけて日当たりの良い野原や土手に生え、オレンジ色の花を咲かせるこちらの植物をご存じですか?
こちらはヤブカンゾウというススキノ科(以前はユリ科だったようです)の多年草です。日本では昔から春の新芽を天ぷらやおひたしに、蕾を茹でたり蒸したりなど山菜として利用してきました。中国ではこの蕾を金針菜と呼び、高級食材として利用されているそうです(本場ではヤブカンゾウではなくのホンカンゾウの蕾)。
八重咲きの立派な花を咲かせますが、この花びらはおしべが変化したものと言われています。ヤブカンゾウは種をつけずに地下茎で繁殖します。
花を咲かせても種子をつけないヤブカンゾウ。一体この花はなんのために咲くのでしょうか…?もしかして我々に食べられるため…!?そうだとすれば、早速採集していきましょう!
緑の中に映えるオレンジの花が採集の目印
夏は草が生い茂り野草を探すのが難しいですが、ヤブカンゾウは青々とした草の中に鮮やかなオレンジ色を見せてくれるので遠目でも探すことができます。今回私は車を運転中に群生地を見つけたため、慌てて車を停め、袋を片手にとりに行きました。
採りごろの蕾です。少しオレンジがかった頃〜開花前くらいが個人的に美味しいと感じます(^^)ポキポキと手で簡単に折れるので思い立ったらすぐに採集できますね!
美味しそうな蕾をゲット!早く食べたくて急いで家に帰りました。早速調理していきましょう!
さっと茹でて調理開始!
持ち帰り洗った蕾を茹でていきます。今回は1分くらい茹でました。水に晒した後、絞ったものを調理します!
1品目、ヤブカンゾウのガーリック炒め!
ニンニクをオリーブオイルで炒め、香りが立ったらヤブカンゾウを入れて炒めていきます。味付けは鶏がらスープの素のみ!あっという間に1品完成〜(^^)
2品目、ヤブカンゾウの和風パスタ!
豚肉を炒め、油が出てきたらヤブカンゾウ合わせます。そこに茹でたパスタを加え、和風だしの素、めんつゆ、胡椒、醤油で味付けします。全体に味が馴染んだら完成です!仕上げに海苔をかけちゃいましょう(^^)
綺麗な色に心踊らせながら実食
完成しました。ヤブカンゾウのガーリック炒めとパスタです!
まずはガーリック炒めから。
ニンニクのパンチある香りとヤブカンゾウの華やかな甘さが絶妙に合い、とても美味しいです。若い蕾のポリっとした食感とほんのりとした甘味はアスパラガスに似ています。居酒屋のメニューにあったらきっと頼んでしまいますね笑
次は和風パスタ!
和風の味付けもそつなくこなす万能食材!醤油系のしょっぱさにも負けない甘みがあります。豚肉との相性も抜群に良いですね!蕾のオレンジと緑色が料理に彩りを持たせ、より一層美味しく感じてしまいます。
ヤブカンゾウは種子を作らないため、蕾を摘むことで個体数を減らしてしまうということはないので夏の間は感謝を込めて、これからも美味しい蕾を利用させてもらいます。ヤブカンゾウありがとう!
皆さんも採って食べてみて下さい〜(^^)
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