厄介雑草「ヤブカラシ」を食べる

野草

河川敷の草の上に覆い被さる青々とした葉っぱ。こちらが今回採集していくヤブカラシです。

ヤブカラシはブドウ科の植物で、日当たりの良い野原、河川敷、庭先などを好んで生息しています。つる性の植物でフェンスや生垣にも巻き付きます。

その名の通り、旺盛な繁殖力で藪を覆って枯らしてしまうので藪枯らし(ヤブカラシ)なのです。また、地下茎も深く伸びるため、定着してしまうと駆除が難しくなってしまいます。さらに!なんとその地下茎、耕起して断片化したところから萌芽し活着してしまうのです。もちろん種子での繁殖も行います。凄まじい繁殖力…!

そんなヤブカラシ、調べてみると食用利用する人もいるとか…。春先の若芽や柔らかい茎先はアクを抜いておひたしなどに。根っこは生薬にされているようです。

確かに柔らかそう…!

この柔らかそうな茎先と、味見程度の大きい葉っぱ数枚を持ち帰って調理していきます。

アク抜きはしっかり!まずは茹でてみる

持ち帰って洗ったヤブカラシです。葉っぱの質感と色のせいか食欲は湧かないです…。

まずは味見するために茹でて水に晒し、アク抜きをしっかりします。ヤブカラシにもシュウ酸が含まれているので生食は禁物です!結石ができるのは嫌ですからね〜。

沸騰したお湯に重曹を入れて茹でます。お湯に入れると茎の赤紫色が一瞬で鮮やかな緑色に変わりました。これを水にとり、何度か水をかえてアクを抜きます。

恐る恐る食べてみるとアクはしっかりと抜けていました!これで安心して食べられますね!

味はほのかに甘く、強いぬめりがありました。まずはこちらで2品作っていきましょう。

1品目!ヤブカラシのぬた

アク抜きが完了したヤブカラシです。なんとなくこの巻ヒゲに野草みがあって美味しくない感じに見せてきます…。

これを切って器に盛り付け、酢味噌をかけて完成!

次は2品目!ヤブカラシのだし〜山形風〜

細かく刻んでめんつゆで和えました。めかぶやモロヘイヤのようなぬめりです。

あっという間に2品完成!

大きい葉っぱは揚げてサクサクに!

次は茹でずに生のまま天ぷらにしていきましょう。固そうな大きい葉っぱ(不安…)と茎先を用意します。

3品目!ヤブカラシの天ぷら

どんどん揚げていきます。

カラッと揚がりました!葉っぱも揚げると美味しそう見えます!かなり脆いので折れないように注意しましょう。3品目完成!

ヤブカラシ3点セット、いざ実食

上から時計回りに、天ぷら、だし、ぬたです。どれも美味しそうにできました(^^)

まずは天ぷらから。懸念していた葉っぱの硬さは全くなく、サックサクの食感を楽しめました!茎先もカラッと揚がり甘みがあって美味しかったです。ただ、茎の下の方は繊維が残ってしまったので天ぷらにするのは葉っぱと茎先のかなり上部がオススメです。

次は山形風のだし。かなり美味しい!甘みとトロッとした口触り、シャキシャキの歯応え。今回はこのまま食べましたが、冷奴や納豆、とろろなどと一緒に食べたらきっと最高に合いますね!

このぬめりを見てください。すごいでしょう?リピ確です!

最後はぬた。これも絶品でした!歯応えとぬめりが酢味噌と絡んで天ぷらの箸休めにぴったりでした。酢味噌の酸味がとても良い!お酒を合わせるならすっきりした日本酒かな〜。

今回はヤブカラシの食材としてのポテンシャルの高さに気づくことができました!

我々人間にとっては厄介な雑草ですが、ヤブカラシは虫や動物には貴重な蜜源や栄養になります。忌み嫌い、単に駆除するだけでなく、少し分けてもらい食材として上手く利用していけたらいいですね!

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