ずんぐりとしてツヤのあるロケット型のドングリ、マテバシイ。私は子供の頃からこのドングリが好きで集めていました。推しドングリとでも言いましょうか。
マテバシイは九州地方が原産のブナ科の常緑高木で、大気汚染や潮風にも強いので現在は街路樹や公園、海沿いなど全国で植えられています。
マテバシイはアク抜きせずに食べられるドングリの中でも最大サイズで、飢饉のときに利用されたと言われています。食べられるドングリの中にスダジイという種類のドングリがありますが、スダジイとマテバシイだとスダジイに味の軍配が上がります。過去にスダジイを食べた記録もありますのでぜひこちらの記事もご覧ください!
しかしマテバシイは可食部が大きくて食べ出があるので、飢饉の際にカロリーを得るという点ではマテバシイが一枚上手ですね!
味は二流ということで、今回はそのまま食べるのではなく粉に挽いてお菓子に加工していきたいと思います!
ツヤがある濃い緑の掌の形(掌状)をした葉っぱが目印です。南方系の植物ですが、北関東のまあまあ冷涼な地域でもしっかりと生育していました。たくましい植物ですね(^^)
なんて綺麗なドングリ…!どんどん拾っていきましょう!
数分でそこそこの数を集めることができましたので持ち帰って粉に挽きます!
選別→乾燥→炒り→殻剥き→製粉
持ち帰って水洗いしている時の様子です。水に浮いたものは中身がスカスカで食べられないので除いてしまいましょう。
綺麗に洗ったら1週間くらい天日に干して夜は室内に取り込むという作業を行います。カラカラに干した方が粉にしたときに保存が効くのでしっかりとやっていきます。
次に干したマテバシイをフライパンで炒ります。
炒ってしばらくすると表面に艶が出て殻にヒビが入ります。ヒビが入ったら火から下ろし冷めたら殻を割ります。ペンチなどを使うと簡単に割れますよ(^^)
殻を剥いたマテバシイです。アーモンドっぽいですね!これを粉にしたらアーモンドプードルならぬマテバシイプードルになるでしょうか?(プードルはフランス語で粉)。早速マテバシイプードルに加工していきましょう!
こちら我が家で大活躍の「よめっこさん」です。強いパワー(音もヤバい)でありとあらゆるものを粉にしてしまいます。鬼よめっこさんです笑
一瞬で粉になりました。今度はこちらをふるいにかけてダマを除いていきます。
マテバシイプードルが出来上がりました。ジップ付袋に入れて冷蔵庫で保管すれば長期で使えますよ!
このマテバシイプードルを使ってドングリクッキーを焼いていきます!
クッキーを焼く
薄力粉とマテバシイプードルを混ぜてアイスボックスクッキー風にしていきます。
材料(約20枚分)
- バター 80g
- グラニュー糖 50g
- 卵黄 1個
- 薄力粉 100g
- マテバシイプードル 60g
- グラニュー糖(まぶす用) 適量
バターとグラニュー糖をすり混ぜクリーム状にし、卵黄を加え混ぜたらそこにふるった粉類を加え、練らないようにさっくりと混ぜます。粉っぽさがなくなったらラップで棒状にし、冷蔵庫で1時間以上生地を冷やします。
冷やした生地にグラニュー糖をまぶし、1cm幅に切ります。
鉄板に並べて180度に予熱したオーブンで15分焼きます。
焼き上がりが楽しみです!この段階ではいい感じにまとまって期待大です!
ドングリクッキーは美味しい!さらなる美味しさに期待
オーブンに入れて15分後…
なんとか上手く焼けました!冷めたら完成になります。
完成しました!マテバシイのドングリクッキーです!
ほろっとした食感と香ばしい風味がとても美味しいです!メープルシロップのような香りを感じる気もします。木の香りでしょうか?
アーモンドプードルを使ったときと同じように冷めた後も固くならず、ほろほろの食感が味わえます。しかしサクサク感は少ないので、ほろほろクッキーを作るにはマテバシイプードルを、サクサククッキーを求めるにはアーモンドプードルを。と上手に使い分けするといいかもしれませんね。
マテバシイクッキー、実は何回か失敗していて、その度に分量を変えながら試行錯誤していました。まだまだ改良の余地はあるのでいつか最高の配合と作り方で最上級に美味しいドングリクッキーを作ってみたいものです。
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